皆様、こんにちには。
先週、知人のお誘いでセミナーに行ってきました。
10月はピンクリボンということで、放置療法の末、余命一ケ月と言われた北里ミーナさんのお話しでした。
北里ミーナさんは、乳房に1センチのしこりが分かった時、標準治療といわれる抗がん剤、手術などを拒否され、放置療法(民間療法)に傾倒されました。
北里さんは、講演の中で、「ガン治療、とりわけ抗がん剤を否定される本は、医師免許をもった立派なお医者さんが書かれているから」ということで放置療法を信じて決断されたということでした。セミナーでは北里さんが読まれた数冊の本も紹介されていました。
一度は目に触れたことがあるベストセラーとなった本K医師の本が多かったです。
確かに、抗がん剤を否定し、ガン放置を推奨するドクター達は度々マスコミにも取り上げられ、書店に行けば 目立つところに積まれていて、ガン罹患者にとっては惑われ方も多いと思います。
実際、毎回の患者会の参加時にも必ず質問に出ます。「ガンはほっておけばいいのですか??」「手術したらガンが悪さするの」等。
医療の現場で奮闘されているドクターたちも「実際、診察の時でもよく尋ねられる質問」として困惑されているのも事実。
話は戻って、北里ミーナさんは、1年ほど民間療法(身体を温める、玄米、サプリメントなど)にマンション1軒分ほどの金額をつぎ込んだ末、腫瘍は11センチまでになり、遂には皮膚からガンが飛び出して出血したところで、限界を感じて標準治療の病院に駆け込みました。
その時点で、転移もしており手術もできないといわれ、余命1ケ月と言われ唯一できる抗がん剤を受けたそうです。
抗がん剤が功を奏し、腫瘍が縮小し手術でがんを取り除くことができ、脳転移も1回のガンマナイフで奏効して現在お元気にされています。
わかった時点(腫瘍のサイズ1センチ)で手術していたら、ここまでお金も時間もかからなかったと話されていました。
現在、お元気になられた北里さんは、標準治療(手術、抗がん剤、放射線など)は世界のがん患者が受けた治療のデータから解析した「エビデンス(科学的な根拠)」に基づいた治療ということで、抗がん剤を恐れることも忌み嫌う必要もないということを強く訴えて、いろいろなところで講演活動をされているということでした。
講演の中で、腫瘍が大きくなった過程の画像と共に、抗がん剤を受けた後の画像も見せて頂きました。腫瘍が脇から飛び出てきた画像を見た時、会場からはどよめきが起こるほどでした。
ご興味のある方は、北里ミーナさんのブログをご覧下さい。
個人的には、民間療法も一定の理解をしていて、いくつかは実践しているものもあります。ただ、標準治療を受けながらの追加的な位置づけです。とかく、それぞれの短所ばかりをお互い叩き合ってどちらかに傾倒するのではなくて、両方の良いところを取り入れていけば良いんじゃないかなと思ってます。
実際、私の友人で多臓器に転移された方も抗がん剤治療中に、食事療法でガンが完全寛解した方もいらっしゃいます。その方も「食事療法だけでは、片手落ちだったと思うし、抗がん剤治療だけでもできなかったかもしれない。標準治療を受けながらの生活習慣を見なおしたことが良かったのかも」と。
標準治療で救われている方が多いのも事実。しかし、マスコミには取り上げられません。何故って?当たり前だからでしょうね(笑)
是非、抗がん剤などの治療について恐怖や疑問がある方は主治医やセカンドオピニオンや患者会などにご相談下さい。
納得が行く治療が受けられますことを願っています。
余談ですが、民間療法傾倒(放置治療)の末、彼女が駆け込んだ病院は、普段、風邪やインフルエンザ予防注射など私達家族のかかりつけの個人病院でした! 北里ミーナさんのブログにも主治医をスマイル先生と記載されているとおり、スタッフもドクターも親切でアットホームな病院です。
改めて、神の手がこんな近くにいるんだなーと思いました。
(写真は昨日の福岡タワー)
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