経験上、記憶障害や感情のコントロールができないなど抗癌剤や放射線治療後に起こるケモブレインについては日本のドクター達はあまり大きく捉えていないところがあるように感じます。
もし、ご自身が治療を受けられる方(もしくは治療中)ならこの投稿を読んで安心して貰いたいと思いますし、ご家族の方がそのようなことがあっても寛容な心で受け止めて頂けたらなーと思っています。
ケモ・ブレイン(化学療法における脳障害)の症状
いくつかの主な症状として
?普段ならできる簡単なことを忘れてしまう。(記憶障害)
?問題に集中することができずにミスを連続してしまう。
?その一方で些細な出来事について鮮明に覚えている。
?料理中に電話をする、仕事をしながら家事をするなどマルチタスクができなくなる。
?仕事がはかどらない。(普段の倍以上、時間がかかる)
?会話において的確な言葉を忘れてしまう。もしくは誤用をしてしまう。
等があります。
欧米の医者と研究者はケモブレインのことを「軽度認識障害(mild cognitive impairment) 」とも呼んでいます。
化学療法や放射線治療などで一時的に起こる認知症的な症状ですが、投与後は徐々に戻ってくると言われています。しかし、精神面での症状は長期に渡って起こる場合があります。
日本だと、患者自身が化学療法による副作用と気づかないのが現状です。
この言葉自体が知られていないので、周囲の人も「認知症を併発した」などと誤解されている患者も少なくありません。
昨今の、癌患者の若年化と共に、このケモブレインについても徐々に知れ渡ってきたようで、今年の3月にケモブレインの回復する年数について論文が出ました。
とはいえ、まだまだ広く認知されていないのが現状。
日本の最前線で働くオンコロジーのドクター、ナース達でさえケモブレインのことを知らなかったですから。
ケモブレインの対処方法についての続きは次回に。
読んで下さりありがとうございました。
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