先日のケモブレインについて多くの方に閲覧していただき有り難うございます。今日は、ケモブレインの原因と対処方法についてご紹介したいと思っています。
がん治療中に起こるケモブレインの原因はまだ断定できていないのが現状ですが、下記のことがが引き金になってケモブレインがおこっていると考えられています。
1)【癌治療】
化学療法
ホルモン療法
免疫療法
放射線治療
幹細胞移植
外科(手術)
2)【癌治療の合併症】
貧血
疲労
伝染
閉経(ホルモン療法に伴う)
栄養不足
不眠症のような睡眠に関する問題
糖尿病または高血圧のような他の病気
3)【癌診断と治療への情緒的な反応】
心配
うつ病
4)【他の原因】
遺伝的感受性
治療(ステロイド、吐き気治療、外科に使用された薬あるいは苦痛薬のような)の一部として使用される他の薬
<ケモブレインの一つの症状の記憶障害について>
癌サバイバーの記憶障害を深刻にさせている要因は更に次のものを含んでいます:
脳腫瘍
中枢神経系に直接与えられた化学療法
多量の化学療法または放射線治療
脳への放射線治療
このように、がん治療における全てのプロセスがケモブレインの原因となる得ると言われています。
(日本では、特定の癌のみがケモブレインになると言われるようになっていますが、欧米では上記のような場合は全ての癌でもなりうると定義されています。)
とはいえ、ケモブレインを恐れて治療を受けないということでは本末転倒。
ケモブレインを恐れることなく、対処方法を生活に取り入れることでコントロールできるようになりますので今治療中の方、どうぞ安心して下さい。
【対処方法】
ケモブレインに対して、私達患者はどう対処していくかがQOLを上げる鍵となります。
アメリカの医学会では、癌の治療に入る前に次のようなことをアドバイスしています。
治療が始まったら、
1)詳細の日程表を使って自己管理をして下さい。
2)脳のトレーニングをして下さい。講座をとったり、新しい言語を学習してください。
3)十分な休息をとってください。
4)体のトレーニングをしてください。規則的な身体活動は体によいだけでなく、メンタル部分も改善させます。
5)野菜を食べてください。より多くの野菜を食べることが知力を維持すると証明されました。
6)ルーチンワーク(普段の仕事)を準備して取り掛かってください。
7)物を探すのが極端に苦手になるので不要なものは処分し、必要なものだけを身近に置いてシンプルな生活を心がけてください。
8)一度に幾つもの仕事を同時並行でするようなマルチタスクを試みないでください。一度に1つだけのことに集中してください。
9)不安な場合は、外部、家族に支援を遠慮なく申し出て下さい。友達と家族のサポートは治療に対して前向きになります。
10)ケモブレインがあっても 深刻に悩まないで下さい。(健康な人だって時折、お財布を忘れてお買い物に行くことがありますから。)
治療中も仕事を続けていた私自身、とにかく書いて忘れないように努めていました。(もの忘れが特にひどかったので)
例えば、今日するべき仕事や外出するときの立ち寄らないといけないこと(銀行、スーパー、客先等は、行く順番をつけて管理)、スーパーで買う物リストなどを、スケジュール帳やメモ帳に書きこむことでミスを最小限にしようとしていました。
どっぷり抗ガン剤を受けていた時、一度、車の給油キャップをしないで帰ったことがありました。
危険ですから給油や運転も出来る限り同乗者がいると良いと思います。
入院中は言語オタクの私はひたすら海外の医療情報を読みふけっていました。
これからも有益な情報は皆さんと共有していきたいと思っています。
今日も、読んで下さりありがとうございました。
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